レクリエーションを実施する際の注意点
それぞれのレベルに合わせて行う
介護施設に入居している高齢者は性別や年齢、身体機能や認知症の程度、など介護の状態は人それぞれバラつきがあるため、幼稚園や小学校のように全員同じレクリエーションを行ってしまうと支障が出てしまいます。なぜなら、要介護度の高い人に合わせてしまうと介護状態の軽い人は「こんな幼稚なことをさせてばかにしている」と感じてしまったり、要介護度が高い人の中には比較的簡単なレクリエーションであっても「こんな簡単なこともできないのか」と落ち込んでしまったり、とマイナスに作用してしまうこともあります。それらのデメリットを避けるために、介護施設では参加者に対して配慮することが必要です。たとえば、「今日は折り紙をします」とやることを強要するのではなく、「一緒に折り紙をしてみませんか」と一人一人に声をかけてやる気を引き出したり、声をかけるときには「●●に詳しいのは○○さんなんですよ」「○○さんの若い頃はどんな感じでしたか」と引き立てたりと個人を尊重することが大切です。
また、家族と離れて暮らしているため孤独を感じている高齢者も少なくありません。そのため、「もっと自分に構ってほしい」と積極的にアピールする人がいますが、だからといってアピールしてくる人だけに接していてはなかなか自分ではアピールできない消極的な人が僻んでしまうため、公平に接するように心がけましょう。
安全状況に配慮する
それぞれの介護レベルに合わせながらレクリエーションを行う際に一番注意したいのは、「安全に配慮する」ということです。要介護度が異なる人たちが同時にレクリエーションを楽しむために、危険がないかしっかりと内容を把握していろいろな状況に柔軟に対応できるようにしておきましょう。
マンネリ化していないか
レクリエーションをほぼ毎日のように行っている施設も少なくありませんが、毎日同じレクリエーションだとマンネリ化して飽きてしまいます。しかし、レクリエーションを自力で考え出すのは限界があります。レクリエーションの内容に困ったらレクリエーションに関して詳しく書かれている書籍を参考にしたり、施設の職員や実際に参加している高齢者の方にアイデアを聞いたりなどしてマンネリにならないよう工夫しましょう。ただし、レクリエーションの書籍は高価なものが多く、古いものはアレンジしなければ使えなかったりするため、簡単に低予算でできるものを考え出すのは難しいかもしれません。